先日は「弱者の視点でやることを決めます」というお話をしました。
商品・客層・地域などの要素をとにかく狭く絞って、
大手がやらないようなニッチで面倒なことまでやる、
これが99%の中小企業に必要な考え方です。
これはランチェスター戦略に基づく、
「弱者の戦略」なわけですが、本格的に学ぼうとすると、
かなりの時間と労力が必要です。
もちろん睡眠時間を削ってでも、
商売をされているすべての方にとって、
ランチェスター戦略は勉強する価値があると思いますが、
日々の業務に追われて、なかなか難しいでしょう。
でもまず基本中の基本、「誰に・何を売っているか?」
これをはっきりさせるだけで、
大きな第一歩を踏み出すことができます。
当たり前のように感じるかもしれませんが、
「どのような商売をされているのですか?」
と初対面の経営者の方に質問すると、
次のような答えがけっこう返ってきます。
「うちの商品は老若男女、幅広く誰でも使えるのがウリなんです。」
「使い方はいろいろあって、お客様のご要望に応じてさまざまです。」
こんな感じで言われると、何を商売にしているのか、
ぼんやりしてよく分かりません。
「主に30代の女性に向けた商品で、○○の悩みを解決します」
「社員5名~10名くらいの会社向けの○○ソフトです」
「○○でお悩みの方専門の弁護士事務所です」
という風に、「誰に・何を」言われると、
ぐっと分かりやすくなります。
「誰に・何を売っているか?」にはっきり答えられないようでしたら、
商品を変える必要があるかもしれません。
商品自体を変えることが難しくても、
WEBサイトや広告などのアプローチを若者向け、
逆に高齢者向けに変えるだけで、
ぐっとお客様に分かりやすくなります。
どういう人に買ってほしいのか、
また実際にどういう人が買ってくれているのか、
一度立ち止まって真剣に考えてみると、
自ずと商品・サービスを提供する上での
改善・改良すべき点が浮かび上がってくると思います。
そして誰に・何をがはっきりしてくると、
WEBの検索エンジン対策として狙うべきキーワードも、
ぐっとハッキリしてくるでしょう。